本棚 (オススメしたい本・DVDの紹介)
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待ってま~す!
「原発はなぜ危険か~元設計技師の証言~」 田中三彦著
3月12日に田中三彦さんのまともな話を聞いた後で、田中さんの著書を探して、図書館この本があるのを知り、借りて読みました。
この本では、田中さんが(バブコック)日立の設計技術者だったときに経験した、原発の命ともいえる圧力容器の制作中に生じた不具合と不法修正作業および、その隠蔽について書いています。
ただ、田中さんは、これはそのことを告発しているのではなく、このようなことは特殊なことでは無く、他の原発でもあるはずだとして、その一例として取り上げています。
不具合があったとき、その修正(作り直し)に莫大な費用が掛かり、その会社の存続さえ左右するような場合、会社はどうするか?
その会社が作り直しという選択をせず、その不具合の事実の隠蔽を図ることがあってもおかしくない、と思う。原子力に関する企業であれば、特にそう思う。
(や)も、大きな製造工場で技術スタッフとして働いていたことがあるので、この本に書かれた内容が他の原発でも起きている可能性があるな、と思っている。
そんなことがあるのか?と、お思いでしょうか?そんなかたは、ぜひ本書をお読み下さい。
類似の内容が、コチラのサイト(対談)にもあります。
DVD 「東京原発」
見えない危険なエネルギー 「放射線の大研究」
「見えない危険なエネルギー
『放射線の大研究』
その正体から被ばく予防法まで」
原子力教育を考える会(監修)
この調べ学習本も矢板図書館にあります。
小学生にはこちらの方が読みやすいでしょう。
ただ調べ学習本は時が経つにつれ古くなる内容もあるので、ネットでの最新情報と併用してくださいね。
(murasakiさん)
カラー図解 「ストップ原発」(1)~(4)
司書教諭の資格を持つ方に、教えていただきました。
ざっと目を通させていただきましたが、子供向けの本とは思えない、内容の濃~い本です。 ちょっと高いので、個人で揃えるのは躊躇しますが、矢板図書館にあるそうです。
以下、紹介文です。(や)
矢板図書館で見つけた小中学生向けの調べ学習本です。
4冊の帯に書かれている言葉は、次の通り。
1.「子どもたちに残しておきたい、くり返してはならない事実の記録」
2.「子どもたちの生命を守るために、正確に伝えておきたい基礎知識」
3.「持続可能な社会のための電気のつくり方・使い方 選ぶのは君たちだ」
4.「子どもたちが未来を考えるために社会のあり方を見直す視点と提案」
写真と絵が多く易しい説明で、子どものみならず大人にも解りやすい。
こんなことまで書いてくれてる、と読みながら感動しました。
著者と監修者の「今伝えなければ」という強い思いが感じられます。
この本を使って、家庭、ご近所、職場でのプチ勉強会をおすすめします。
私は2セット購入し、勉強会をしたり貸し出しをしています。
大月書店さん、ありがとう!。 (murasakiさん)
カラー図解 ストップ原発シリーズ(大型本)
1:大震災と原発事故 新見景子(著)野口邦和(監修)
2:放射能と人体 新見景子(著)野口邦和(監修)
3:電力と自然エネルギー 新見景子(著)飯田哲也(監修)
4:原発と私たちの選択 高橋真樹(著)辻信一(監修)水野あきら(イラスト)
クリックすると拡大します。
『みえない雲』 グードルン・パウゼヴァング著 高田ゆみ子訳
見て見ぬふりをする社会 マーガレット・ヘファーナン著
すいません。 この本は、まだ読み終わってません。
アリス・スチュアートの項目を作成中に知った、マーガレット・へファナンという人の書いた本。書評に惹かれて調べてみたら、矢板図書館の蔵書だったので、即予約。
読み始め、最初数ページ。結構厚く、中もビッシリ書いています。
最初の内容で、川柳書きました。2012/12/27
「脳は馴染みのあるものを好む。慣れたものは居心地が良い。効率的で気持ちが良い。こうして見て見ぬふりが始まる。意識して積極的に、見て見ぬふりをするのではなく、一連の選択の結果、ゆっくりと、しかし確実に視界は狭まっていく。」
「見て見ぬふりで安全になると我々は思うが、本当は危険に陥っている」
過去の原発推進派の過ちの原因であるばかりでなく、現在の推進派はもちろん、反対派も注意しなくてはいけない視点が、沢山書かれているようです。
まだ最初の2章。先は長い・・・2013/1/2
ルポ イチエフ 福島第一原発レベル7の現場 布施祐仁著
この本は、市民団体「平和・協同ジャーナリスト基金」による、第18回基金賞の大賞受賞作。
(第17回の受賞は、写真家の樋口健二氏)
ネットのニュースの記事に出ていて気にしていたところ、矢板市図書館で見つけました。貸し出し状況検索はコチラ。
福島第一原発で働く作業員の労働環境や作業実態に迫ったルポ。
著者はあとがきで、
「この本が、読者の皆さんとイチエフで事故収束作業にあたる作業員との『距離』を少しでも縮めるのに役立つことを願っています。」
と書いている。
私(や)は、この本を読んで、あらためて、悩みながらも決断し作業に当たってくれている作業員がいるという事実と、その作業員にも家族がいて悩み、考える(人格を持つ)個人であると実感した。頭ではわかっていても、白い防護服を着て作業に当たる彼らを、そのように見ていなかったと思う。
原発作業員の「もうちょっと現場の人間が報われてもよいと思いますよね。線量パンクしたら使い捨てですから」という声には、全くだと思う。
彼らを使い捨てにしてはいけない。
高い確率で健康被害を受けるはずの彼らに、手厚く報いてあげなくてはいけない。でも、どうすればよいか?
みんなにもこの本を読んで、考えてもらいたい。
低線量汚染地域からの報告~チェルノブイリ26年後の健康被害
この番組【二番目の動画】の取材スタッフによる本です。とっても良かったのは、覚えているのですが、その後、いろいろな本を読んだので、この本の内容がどんなものだったか、手元に本が無いので、私(や)の頭では、特定できない。すいません。
と、言うことで、この本の内容メモを紹介しているサイトがありましたので、リンク貼ります。⇒ 「ウクライナからの叫び「低線量汚染地域からの報告」からのメモ」
この本も、矢板図書館蔵書です。 左のリンクをクリックし書名を入力すると、貸し出し状況が検索出来ます。
アマゾンの書評はコチラ。
はだしのゲン
知らない人はもちろん、以前読んだ人も、是非もう一度読み直して下さい。
この本は、自治体の図書館はもちろん、学校の図書館にも、蔵書として保管されているはずです。多くの人に読まれ継がれてきた本です。もちろん、多くの被爆者にも、読まれてきたはずです。
(最近の人は知らないかな?)
この本に描かれている広島の状況は、被爆者やその家族が体験してきた事実に基づいており、 放射線の被害で、事実に反する描写があれば、これまで彼らから指摘されてきたはずです。
ピカに合わなかった、入市被ばく者も、脱毛や下血などの急性症状を示したことが、記録されています。しかし、今の放射線防護の常識では、ありえないと、否定されています。
この本で描かれているぶらぶら病も、放射線の専門家はそんな病気はありません、うつ病ですよと、放射線の影響はがん以外にないと言い張っています。
どちらが正しいのでしょう。
この本(シリーズ)を読んで、考えてみて欲しい。
いろいろなことに、気が付くはずです。(や)
ホット スポット
ネットワークでつくる放射能汚染地図 NHK ETV特集取材班
私たちは、勇気を持って立ち向かう仲間を、応援しなくてはいけない。声を上げよう。
昨年3月、冷却機能を失った1号機が水素爆発し、原発に対する自分の認識の甘さを痛感し、すぐ、元原発技術者や反原発のジャーナリストたちからの情報を、むさぼる様に検索し始めた。そこには、常識で判断し妥当と思える数多くの危険性が記されていた。(そして、結局、それらの警鐘が正しかったことがわかる。)
しかし、それらの危険性を一切報道せず、御用学者の安全だ、大丈夫と言うコメントや記事のみを配信する、NHKを含む日本のマスメディアに対し、不信をつのらせていた昨年5月15日、この番組が放映された。
この番組でNHKを見直した。
この番組では、政府から現場の研究者に、調べるなとの指示があったことを、明らかにしてくれた。
この番組が、その政府からの指示に逆らうため、職を辞した研究者がいたことを、知らせてくれた。
そして、飯館村の赤宇木という地域が高線量であることを文科省は知っていながら、そこに避難している人たちに知らせずにいたこと、そして、その研究者が彼らを見つけ、救ってくれた事も伝えてくれた。
この本は、その番組の取材の過程で、番組の内容と同様に、取材や放送自体にも圧力が加えられた裏話が記されている。取材は制限され、放送は中止させられそうになった。それでも、番組が放送されたのは、取材スタッフの勇気と責任感と、NHKに寄せられる視聴者からの応援の声だったと知った。
やはり、われわれは、声をあげて正しいものを応援し続けなければいけないと、思った。
この本は、NHK出版ではなくて、講談社から出版されている。
(や)
福島原発の闇 原発下請け労働者の現実
福島原発の闇
下請け労働者の現実
文=堀江邦男
絵=水木しげる
原発下請け労働者の過酷な(被ばく・労働条件)作業を取材するため、定期検査中の原発に作業者として入り込んだジャーナリスト・堀江邦男氏の体験と、その体験と現場をリアルに再現した水木しげるの画力に圧倒されます。
なんと今から32年前、今は無きアサヒグラフに掲載された記事の復刻版。
最新技術といわれた原子力発電所に、多くの被曝者を生む、こんな危険な手作業が不可欠だったなんて知りませんでした。
栃木県では、那須塩原図書館(塩原、西那須野図書館)他の蔵書で、お近くの図書館から取り寄せ可能です。
(や)
「ベルリンからの手紙」 山本智佳子著
参考図書)ベルリンからの手紙
この動画でインタビューされている山本智佳子さんの本です。
チェルノブイリ事故直後の西ドイツの状況が、報告されています。
当時の西ドイツの状況が、政府の対応も含め非常に似ていて、参考になります。
「ただちに影響は無い」は、原発推進派の常套句だったのですね。
この本は、アマゾンではもう入手出来ないようですが、
矢板図書館では、閉架(書庫にあって、受付にお願いして出してきてもらう)図書にあります。
「チェルノブイリの雲の下で」 田代ヤネス和温著
ドイツでのチェルノブイリ事故後の報告。 ドイツでも隠蔽や過小評価があったんだ~
参考図書)チェルノブイリの雲の下で
この動画とは関係ありませんが、この本も、チェルノブイリ事故当時、西ドイツに居た著者による事故後1年間の報告です。(ベルリンからの手紙は3年間)
当時原発推進だったドイツ政府の、汚染状況の隠蔽や過小評価などの情報操作や、市民の対応(あきらめ無関心派、武闘抗議派、測定自衛派)などが報告されています。
この本も入手が難しいようですが、栃木県では足利図書館にあり、お近くの図書館で申し込めば取り寄せてもらう事が可能です。
名著の復刊!
増補 放射線被曝の歴史 中川保雄 著
ものすごい情報量で、読むのが大変でした。
でも、読むにつれて、「なぜ専門家によって、こんなにも放射能の危険性の評価に差があるのか」という疑問が、氷解していきました。
放射能の危険性を隠さなくてはいけない理由と、
危険性を隠すための方法・手段・手口、
危険性を隠してきた歴史、 そして、
それに対し、迫害されながらも戦ってきた勇気ある学者たちの研究成果などが、
まるで、その歴史の現場に立ち会ったかのように、
まるで、見てきたかのように、述べられています。
著者は、神戸大学の自然科学の教授で、ハッタリなどする人ではなく、
現地での詳細な調査や当事者への取材を根拠にしていることが、
周りの人たちの人物評価や姿勢などからわかる。
この本は、著者の遺作で、末期がんの死の床で、強い使命感によって口述筆記で完成したとのこと。
初版当時(1991年)は、売れる見込みはほとんど無かった。
しかし、推進派でない学者からの貴重な資料として、今、我々が正しく考え、判断するために、これほどまでに必要な本は無いのではと、思う。
多くの人に、読んでもらいたい。
(や)
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