ヨウ素剤について

【動画】3月12日から16日までの、ヨウ素131拡散のシミュレーション 

初期被ばく

上の動画で放射性ヨウ素拡散のシミュレーション画像が見られます。

それによると3月15日の放出では栃木県も、ヨウ素による被曝を受けました。

ご覧になるとわかると思いますが、セシウムの汚染マップとは、また違った分布をしています。たとえば、セシウムは栃木県北の汚染が高濃度ですが、ヨウ素131は、栃木県央や県南のほうが濃いプルームが通過していったのがわかります。(8:02~8:06)

栃木県を南から北へ通過が、3月15日12時~15時。黄色の濃いプルームは、法定で定められた基準値の2500倍、1立方mあたり1万ベクレル超!

 

みなさん、この時間帯、どうされていましたか?

2011年3月15日は火曜日、我が家では、原発の状況を心配していたものの、ぼんやりしていて、記憶も記録もありません。

春休み前の平日、小学生の帰宅時間帯だった可能性もあります。

(ヨメさんの記憶では、震災後数日休校だったので、ウチに籠もっていたようです。でもウチは隙間だらけのスカスカなので、残念ながら効果なし?) 

政府からは、なんの注意もありませんでしたね。

放射性ヨウ素の初期被ばく。子供たちの影響、とても心配です。

 

新年早々、NHKで、放射性ヨウ素の初期被ばくについての番組がまたあるそうです。 

「空白の初期被ばく(仮)」 2013/1/12(土)9:00pm~10:13pm)

下の動画は、15日の東京台東区での空間線量率増加をとらえた貴重な映像です。

東京、台東区では、9時頃にプルームが通過(1.1μSv/h超え)し、11時には通過してしまい空間線量率が低下しているのがわかります。

上の、シミュレーションでは、東京近辺まではプルームの先が達していないように見受けられます。東京でこの程度だとしたら、北関東を通過した濃いプルームによる被ばくは相当なものと推定出来ます。(シミュレーションの精度が高くないとしても、東京より高かったのは間違いないでしょう)

ヨウ素剤と甲状腺がん

私(や)は、今回の福島原発事故後、ヨウ素131による被ばくが甲状腺がんを引き起こすことを知りました。当初、半減期がたった8日の放射性物質による被ばくで、がんが発生するなんてと、驚いたものです。(今はガン化のメカニズムを知って納得。)

 

しかし、あらかじめ放射性でないヨウ素を、飲食などで摂取しておけば、今回の原発事故で放出された放射性ヨウ素131は、取り込まれないことを知り、その後の事故の様子をチェックしながら、コンブやワカメの他、ルゴールやイソジンといったうがい薬によるヨウ素の摂取を検討していました。

ヨウ素剤について蔓延するウソ (副作用と過敏症)

ヨウ素剤の慢性過剰摂取の危険性は、原子力災害時の一時的摂取には当てはまらない!!!

 その後、インターネットで調べていくうちに、ヨウ素剤には危険な副作用があり、服用には医師による処方が不可欠であり、安易に摂取するものではない、というイメージを持つようになりました。

でも今、それはウソ(情報操作)だったと判断しています。

たとえば、このようなHP がその例です。

間違いなく、一流の専門家の意見です。もっともらしい。

大部分が、マトモです。

でも、すべて信用すると騙される良い例でしょう。

どこが、情報操作かわかりますか?

 

このHPでは、ヨウ素の過剰摂取による危険性を強く指摘しています。

しかし、よく読むとヨウ素の過剰摂取を長期間にわたり継続した場合の、慢性過剰摂取状態の危険を強調しています。(例えば原発事故直後復旧にあたる作業者なら当てはまる)

 

原子力災害時の緊急避難の際には、コレは当てはまらないと思います。

そのような放射性ヨウ素被ばくが考えられる地域に、ヨウ素剤を飲みながら、長期間滞在すること自体ありえないでしょう。

この場合の摂取は、避難中のヨウ素被ばくに対応する、唯一の、効果的な、一時的なもの。

だから慢性的な過剰摂取の危険性を過度に主張し、緊急時の摂取まで否定するHPは、この重要な点において、一般人に誤解を誘う悪質な内容(情報操作)だと思います。(大部分はOKだけどね。)

 

たしかに、過敏症の人は、ごくわずかいるらしいのですが、それについては体質を、あらかじめチェックしておけばいい話です。

ヨウ素は沖縄や離島などを除く日本全国(修学旅行など、国内旅行中も考えるべき)で被ばくする可能性があるのですから、本来であれば、子供たち全員を検査すべきだとおもいますが、現状それがムリなので、自衛のために親が確認しておくと良いと思います。

(すいません、偉そうに書いてますが、うちではまだチェックしてません。自分では試しに飲んでみて、全然問題はありませんでした。早めに、子供たちにも飲ませて確かめようと思います。) 大部分の人は、なんら問題なく、一部副作用が出るとすれば、下痢や吐き気等、風邪薬や解熱剤程度のもののようです。実際、チェルノブイリ事故の際には、ポーランドの子ども達一千万人、大人七百万人にヨウ素剤を与え、重篤な副作用は認められなかったとのことであり、このヨウ素剤のおかげで、ポーランドでは甲状腺がんの発症が低かったと聞いています。(2013/01/11ポーランドでの投与者数「子供十数万人」を修正、原子力規制委員会の緊急被ばく医療に関する検討チーム第2回目の会合における鈴木元医師発言より

 

ほかにも、そのサイトに書いてあるように、長期の過剰摂取は、いざという時のヨウ素剤摂取のブロック効果を、無効または低下させる可能性があるので、日頃から過剰に昆布を食べたり(そんなには食べられないはずですが)、ヨウ素剤を常用するのはマズイというのは、ごもっとも。

また、妊産婦・新生児は、風邪薬でも注意するはずですので、当然ヨウ素剤についても、同様に医師とあらかじめ、ご相談ください。

 

ちなみに、このホームページの指摘する危険性が、原発作業者でも見られたことが、新聞で報じられていました。でも、この記事(下記リンク)も、ヨウ素剤の危険性を煽るものだったと、私は疑っています。

※記事中に、服用を止めると正常値に戻ったとあります。

(その程度の副作用なのですね。)

原発作業員の甲状腺機能低下、ヨウ素剤の副作用か」2012/2/8読売新聞

 

 

「ヨウ素剤が危険である」というのがデマであることを初めて知ったのは、昨年(2011/5/28)宇都宮大学で行われた崎山比早子先生の講演会でした。先生から「このデマの出所をたどっていくと、山下俊一長崎大学大学院教授(現福島医大副学長)にたどり着いた。」と知らされ、目からウロコが落ちました。

(山下教授は、「100mSvでも安全です。ニコニコしている人には、健康被害がありません。」と、福島の人たちに話して、ひんしゅくを買っている御用学者です。)

 

さらに、近所の薬屋さんから、ヨウ素剤を仕入れて下さるという申し出をいただいて、それが決定的になりました。以下、その時の薬屋さんとのやり取りです。

 

「アレッ?ヨウ素剤って、医者の処方箋が要るんじゃないですか?」 (や)

 

「いえいえ、そんなことないですよ。」

「ヨウ素剤には、粉薬タイプと丸薬タイプがあって、粉薬だと一度に大量に飲んじゃう可能性があるからダメだけど、丸薬は風邪薬と一緒で、普通に買えますよ。」 (薬屋さん)

 

「えっ!」「・・・知らなかった・・・」(や) 

 

ヨウ素剤についてのゴマカシ

(ヨウ素剤は劇薬?いえいえ、粉薬タイプだけです。ヨウ化カリ含有350ミリグラム以下の丸薬はOK.)

原子力規制委員会の田中俊一委員長が、ヨウ素剤は劇薬なので、自治体が配布するのを、止めるよう言っています。(2012/11/21 日経新聞

でも、上記でも書いたとおり、丸薬のヨウ素剤(次項参照下さい)は、劇薬でもなんでもなく、薬屋さんで購入できる一般薬(風邪薬みたいなもの)です。

通常、自治体で保管しているヨウ素剤は、丸薬タイプのようなので、田中俊一委員長は、ウソとはいえないまでも、何らかの意図を持って、発言していると思います。

 

その意図として、考えられるのは・・・

ヨウ素剤を配布すると、受け取った住民が、ヨウ素剤を飲まなければいけない危険性が存在することに気付いてしまう、その結果、そんな危険な原発には反対と言われるかねないので、推進派は出来るだけヨウ素剤を配布したくないと、聞いたことがあります。

 

 

ヨウ化カリウム丸の使用に医師の処方箋はいらない【動画】

2013/01/11追加

原子力規制委員会の緊急被ばく医療に関する検討チーム第2回目の会合において、公立松任石川中央病院副院長PETセンター長の横山邦彦氏が、言及しています。
「日本で売られているヨウ化カリ丸という薬は、1錠が50ミリグラムという量で、そこのなかに含まれるヨウ素の量でいうと42ミリグラムくらいになります。この量は、実はKIというのは劇薬なんですけれども、1錠あたり、これちょっと調べてみると、0.35グラム以下、350ミリグラム以下のものは劇薬指定から外れています。ですので、今日本で市販されているヨウ化カリ丸というお薬に関しては、医者の処方箋なしで使える薬というふうに分類されています。」

下の動画2分9秒付近から、横山氏の発言。

ヨウ素剤の入手方法

丸薬(日医工 ヨウ化カリウム丸50mg)は、一般の薬局で購入出来ます。

1錠、6~8円程度。

500錠単位での入荷なので、需要が望めないお店では、仕入れていないようです。

欲しい人がまとまれば、皆さんで、お店に取り扱うようにお願いしてみてはいかがでしょう。事故直後は、福島県へ送るため品薄だったらしいですが、現在であれば、在庫は十分あるようです。

 

粉薬のタイプもありますが、こちらは、一度に大量に摂取可能なので、医師の処方がいるようです。子どもには、飲ませにくい(かなり苦い)ので粉薬をシロップに溶かして飲ませる方法を薦めているサイトがありますが、入手も難しいので、丸薬の方で十分だと思います。

詳細は次項(ヨウ素剤の服用)参照下さい。

 

ただし、購入時に薬局で薬剤師さんの注意をしっかり聞いて、自己責任で服用下さいね。共同購入や、たくさん買ってお友達に配る(個人販売する)などは、問題になるらしいです。ご注意ください。

 

那須地区では、ヨウ素剤を処方して下さるお医者さん(もみの木医院)がいます。 

(や)

 

ヨウ素剤の服用

繰り返しますが、ヨウ素剤の服用は、基本的に購入時に薬屋さんでしっかり話をきいて、自己責任でお願いします。

ご意見、ご質問のある方は、「お問い合わせ」にお書き下さい。 

 

 

 

参考のため、自治体独自の判断で、ヨウ素剤配布を決断した三春町職員の方々の、ドキュメンタリーです。

素晴らしい対応に、感動しました。

『証言記録 東日本大震災 福島県三春町ヨウ素剤決断に至る4日間』

 

 

ヨウ素剤に関するリンク

院長のひとりごと ヨウ素剤は必携

 http://onodekita.sblo.jp/article/46843037.html

 

放医研の報告書でも、「ヨウ素剤は比較的安全」

ページ番号21(pdf 27/201)中段に

「放射性ヨウ素の被ばくに起因する甲状腺癌のリスクは、年齢に強く関連しており、乳幼児が最も高リスクである。そのため、乳幼児、妊婦、授乳婦(胎児と母乳保育の乳児を守るため)に安定ヨウ素剤を服用させることが最も重要である。また、安定ヨウ素剤は、一般的に安全であるが、甲状腺疾患、ヨウ素アレルギーの者など比較的少数ではあるが、安定ヨウ素剤を使用すべきではない。」とあります。

 

 

安定ヨウ素剤予防服用に関するOIL 原子力規制委員会HPより

http://www.nsr.go.jp/archive/nsc/senmon/shidai/hibakubun/hibakubun029/siryo2-7.pdf

ヨウ素剤の副作用

緊急被ばく医療研修のホームページより

安定ヨウ素剤取り扱いマニュアル

http://www.remnet.jp/lecture/b03_03/index.html

ヨウ素剤を危険と思わせる方法

日本小児内分泌学会

放射性ヨウ素への被ばくに対し安定ヨウ素剤(ヨウ化カリウム)を予防服用した妊婦から出生した児および同じく小児の管理指針-初期管理編-(第1版)

http://jspe.umin.jp/shinsai.htm

 http://jspe.umin.jp/pdf/youso.jyobun_2011.3.31.pdf

  http://jspe.umin.jp/pdf/youso.kanrishishin_20110331.pdf

http://jspe.umin.jp/pdf/youso.kanrihyo_20110331.pdf

安定ヨウ素剤予防服用に関して(国立医薬品食品衛生研究所)http://www.nihs.go.jp/kanren/yosozaiyobotoyo_20110316-01.pdf

イソジンの危険性について、緊急時代替使用の是非についてのウソ

さらに、ヨウ化カリウムを含む消毒剤(うがい薬)を、代用することの是非について。

従来から、緊急時のヨウ素剤の代替としてイソジンが提案されていましたが、事故直後からそれを否定する情報が出回りました。

 

こちらがイソジン使用否定派のホームページ例

 

http://www.kodomo-kenkou.com/cretin/info/show/509

こちらがイソジン使用肯定派のホームページ例

 

http://behind-the-days.at.webry.info/201403/article_1.html

 

こちらでは、イソジンの飲み方も紹介されています。

さらに、イソジンが入手出来ない場合の、ルゴールの飲み方も記載されています。